続・日本の国際化と東京ドリーム学園

30年前頃、付き合いでTOEICを受けたら200点余りのスコアでした。私は古風な人間で「英語力なんて総合力だ、一夜漬け勉強なんてしても無駄だ」なんてうそぶいていました。
さすがに東京ドリーム学園の英会話コースはまだありませんでしたが、25年前くらいに「犬猫」で有名な英会話学校に通って米国駐在しました。
すると、TOEICのスコアは一気に650位に躍進しました。その後系統的な英語の勉強はしていませんし、英語を使う機会に巡り合わないので、現在のスコアは落ちていると思います。
もちろん東京ドリーム学園などに通って、系統的な英会話学習をすることは大切です。
しかし、英会話ができることと、人間としての国際化は別次元の話です。
日本人は特に、国際化が遅れています。
外国人でも、白人を見れば全部英語が通じると考え近寄って行くか、目を合わせずスタコラ逃げ出す。同じ外国人でも東アジアや東南アジアの同胞に対しては、完全に上から目線。黄色いバナナといわれる所以です。
中東や南アジアの民と分かれば、理由なく無視する始末です。先方がたどたどしい日本語で語りかけて来ても、です。あ~ぁ何たる日本人民よ。君の頭はまだ鎖国時代か?
異文化の民は欧米だけではありません。英語に関していえば、アジアの人達ほど勉強している。実際話せる。実際アジアの民に、「日本人、英語下手ね」と流ちょうな日本語で、言われた時、さすがにムカッと来ましたが、その事実を認めないわけにはいきません。
何も「日本の国際化」のために東京ドリーム学園に今すぐ通いなさい、とは申しません。
非難を恐れず敢えて申し上げれば、日本の国際化には、ある種の「度胸」が大事だと思います。
これは英語の得意でない私が海外駐在したり海外出張した経験則ですが、英語を正確に流ちょうに話そうと考えてはいけません。知っている単語の羅列で良いから、とにかく話す。自分で話しかけていく度胸が必要です。アジア人だろうと、アフリカ系の民であろうと、もちろん、白人系外国人であろうとも、飛び込んで話しかける勇気が大切です。一種のナンパみたいなものです。
さぁ明日は参議院選挙の投票日。投票結果は日本の国際化に少しは関係があるのでしょうか?

日本の国際化と東京ドリーム学園

リオオリンピックは8月下旬には終わるでしょう。次は2020年の東京オリンピックです。もちろん続いてリオパラリンピックが盛況に開催されることはいうまでもありません。
言わずもがなのことですが、日本初の東京オリンピックは1964年に開催され、その56年後になります。その間、日本は果たして本当の意味で国際化が出来たのでしょうか?
英語で苦労はしましたが、私自身も米国駐在を20年以上前に経験しました。中学から大学まで8年(私の場合は留年したので10年)も英語を学校で習うのに、日本国民で英語がそれなりに話せる人は多くありません。かくいう私もにわかで英会話スクールに通いましたが、米国現地では、私の一夜漬け英語は何の役にも立ちませんでした。それこそ、当時東京ドリーム学園の「国際ビジネス科」を履修しておけば、あんなに死ぬほど苦労することがなかったかもしれません。
確かに「世界共通語」が英語であることを否定しても始まりませんが、現実がそうなのだから仕方がありません。にもかかわらす、都会や観光地で外国人と会ったら、目をあえて外しスタスタとその場を去る人が多いのは何故でしょう?
現在の政権は、「観光立国」と称して、我が国への外国観光客をさらに誘致していく政策をとっています。日本への観光客流入のため、カジノだってやろうとしています。
残念ながら、2020年東京オリンピックも海外からの観光客目当ての感は否めません。
もう決まったことだからそれはそれで止むを得ないのでしょうけれど、海外観光客に対する「お・も・て・な・し」を考えるのでしたら、一人一人の日本人の語学力や異文化交流体験をもっと育てなければいけないでしょう。
その点東京ドリーム学園でのカリキュラムは、必ずしも観光目的ではありません。
しかも海外といえば日本人が想定するのは欧米です。ですが、隣国をはじめ、多くの東アジアや東南アジア、中東諸国からも観光客も、留学生が多く来日しています。中には東京ドリーム学園の日本学科コースなどで日本語を学んでくる学生たちもいらっしゃるでしょう。
私たち日本人は、彼あるいは彼女たちのように日本語を学んでくる外国人に甘んじることなく、「国際語」である英語で「お・も・て・な・し」が出来るように、日本の英語教育を考え直さなければなりません。